モダン焼きマスターズ 具材ドラフト編

2017年03月20日に開催した、モダン焼きマスターズドラフトの具材ドラフト編の記事です。

 

どうも、アノアデザイン代表のホリカワです。

 

今朝、目が覚めると……

 

左手がサイコガンになっていました。

 

意外と精神力はあるほうなので、サイコガンを撃つことについては心配していないのですが……

 

 

ちょっとキーボードが打ちにくいので、今回は、代わりに当店にときどき記事を書いてくれている、ナカツカさんに記事をお願いしました。

 

では、ナカツカさんの書いた『具材ドラフト編』をお読み下さい。

 

モダン焼きマスターズ『具材ドラフト編』

 

 

2015年春、『モダンマスターズ2015』発売。

これを使ったドラフト大会はアノアデザインで初めて参加者40名を超え、スタッフにとっても思い出深いものとなった。

 

同時に、店長のホリカワにとって一つ思い残したものもあった。

「『モダンマスターズ》』にかけて『モダン焼きマスターズ』っていうイベントをしたかった……」

――あれから2年。

ホリカワの野望は実現した。

 

常連客に声をかけ、ルールを決定し、参加者に調理器具の持参を呼びかけた。

そして参加者たちもおいしいモダン焼きを作るため、賞品の『モダンマスターズ2017』パックを狙うため、何よりも楽しむため、18人のプレイヤーが集結した。

『モダン焼きマスターズ』の開幕である。

 

 

まずはチームと席順の決定だ。

『モダン焼きマスターズ』は3人1組のチーム制。

事前告知があったためあらかじめ組んでいる者もいるが、当日決定を考えていたもの、食べるだけのつもりだったものもいた。

せっかくのお祭り、主催の勧めもあり全員がチームに加入した。

全員が席についたあと、主催のホリカワより静岡土産が配布される。

 

※画像は、my旅 静岡観光様より引用しました。

そう、3月20日はGP静岡の翌日。

疲労もあるだろうがテンションはいまだ最高潮だ。

うなぎパイもその精力をひと押しする。

ホリカワは、『うなぎパイの中からうなぎの味を発見した、これは学会で発表できる!』などとつぶやいていた。たぶんGPの疲れのせいだろう。

 
その後、簡単なルール説明が行われる。

軽口を交えつつも和気あいあいと進行するが、ときおり入る細かい質問から勝利への想いも垣間見えた。

 

前回の記事でも、ルールの軽い説明はあったが、追記部分もあるため、改めてルールを箇条書きで紹介しよう。

 

・3人1チームの最大6チーム

1パック10枚のモダン焼きマスターズ2パックをドラフトし、具材・調味料を決定する

・基本土地として、支給される具材はキャベツお好み焼き粉のみ。残りはピックしないと利用できない

調理器具は各自持参だが、コテのみパックからピックしてのみ使用できる

・作る枚数に規定はないが推奨は3~4、審査用に最低1枚は用意すること審査は参加者全員で行う

・具材は必ず使い切る(調味料はその限りではない)

 

さらに質問を通じ、隠されたルールも一部明らかになった。

お好み焼きをメインボードとし、サイドボードの使用は可能である
(メインボードの枚数に規定量はあるらしい)

・自分たちの食べる用と審査用を区別してもかまわない

・食材や調味料のカットも可能である

いよいよドラフトの開始、といいたいところだが、ここで参加チームの説明に移ろう。

 

モダン焼きマスターズ、チーム紹介

※敬称略・50音順

1.オオクラ夫妻・ヤマダ 新婚さんチーム

オオクラ夫妻は昨日19日、アノアデザインも協賛したカードゲームショップでの結婚式2次会を終えたばかりの新婚ほやほや。

そこに当日参加のヤマダが入った『新婚さんチーム』である。

料理好きというオオクラ妻はどのような采配を振るうのか。

近隣のおいしい店をよく散策している助っ人ヤマダはダークホース足りえるのか。

 


2.ホンゴウ・ヤマシタ・ヤマノグチ 漢飯チーム

仲良しのホンゴウ・ヤマノグチに当日参加のヤマシタが入った『漢飯チーム』。

料理が得意そうに見えない3人だが、その実力はいかに!?

ちなみに急きょ誕生したチームのため、調理器具すら持っていない。

不安な意味で目が離せない。

 


3.アリタ・エリック・カシハラ 遠征チーム

アリタ・カシハラペアにアメリカ大陸からの使者、エリックが加入した。

参加者の中で1番静岡帰りが多い『遠征チーム』だ。

日本文化を把握しきれていないエリックはモダン焼きを作れるのか。

既存のモダン焼きに囚われない発想は飛び出すのか。

 


4.シギョウ・ヒロイ・ヨシダ ドリームチーム
アノアデザインの智将、シギョウは言った。「最強のチームを作る」
スカウトされたのはお好み焼き屋経験のあるヨシダ、このフォーマットにおけるプラチナプロである。
そしてオリジナルデッキからショーケースまでなんでも作るクリエイターヒロイ。

まさに『ドリームチーム』、優勝候補の一頭に違いない。

 


5.サケモト・フジモト・モトオカ 夜更かしチーム
アノアデザインで特に遊んでいる彼らはフライデー後も遊び、語り合っている。

そんな『夜更かしチーム』のチームワークは抜群であろう。

調理師であるフジモト、知識の豊富なサケモト、まとめ役のモトオカ。

3人の持ち味がハマれば敵なしといえよう。

 


6.オノウエ・ナカタニ夫妻 同級生チーム
最後は付き合いの長さなら誰にも負けない『同級生チーム』。
ナカタニ妻の料理の実力は過去のバーベキューでの差し入れなど、全員が認めるところ。

今回のための秘密兵器も持参しているらしく、まさに“鬼に金棒”。

あとは男性2人の活躍次第、といったところだろう。

 

以上が6チームの紹介だ。どのチームが勝つのか、予想しながら今後を読むのも一興ではないだろうか?

 

具材ドラフトの開始

 


~1パック目の開封~

パックの中身について、一部プレビューがあったものの未知の具材に溢れた状況。

予想外の爆弾が多いのか、各所で悲鳴に近い声が上がる。

ちなみに本日配布される具材は以下である。

 

神話レア

(アゴ出汁)(カキ)

レア

(トマト)(鶏肉)(エビ)(牛肉)(豚肉)(キムチ)(チーズ)

Foil(イカ)

 

アンコモン

(からし)(もち)(山芋)(かつおぶし)(エリンギ)(ピーマン)(ウィンナー)(コーン)(ツナ缶)(しょう油)(豆腐)(納豆)(アボガド)(りんご)

(梅干)(かっぱえびせん)(ベビースター)(食パン)(うどん)(にぼし)(つぼ漬け)(ポテチ)(カレー粉)(にんいく)(アスパラ)(かまぼこ)

Foil(バナナ)

 

コモン

(たまご)(紅しょうが)(中華そば)(こんにゃく)(ちくわ)(ねぎ)(天かす)(ソース)(マヨネーズ)(コテ)(もやし)

(大葉)(わさび)(オクラ)(ブロッコリー)(ご飯)(エノキ)(青海苔)(じゃがいも)(さつまいも)

※コモン、アンコモンは、複数パックに入っているものもある。

 

 


数の限られたメインとなる食材を取るのか、必要なものを抑えるか、ここはカードのドラフトと同じく戦略が分かれる。

『夜更かしチーム』は引き当てた神話レアのカキを選択。

主軸を決定した。

しかしモトオカは言う。

「カキ嫌い」

暗雲の立ち込めた瞬間である。

 
『ドリームチーム』はコテを選択。
慌てて取らずともよさそうなものだが、プラチナプロのヨシダは言った。

「卵がなければチヂミを作ればいい、でもコテがないと何も作れない」

シギョウの人選に狂いはなかった。

 

3ピック目ともなるとチームの戦略が見えてくるというもの。
『漢飯チーム』『ドリームチーム』『同級生チーム』はコテやそばなどマジックでいうところの土地基盤となる素材を無難にピックしていく。

それに対し、『新婚チーム』『夜更かしチーム』はメイン食材を先にかき集めるまさにカードパワーに重点をおいたピックをつづける。
そんな中、唯一特殊なピックをするのは『遠征チーム』。
アメリカ人であるエリックへのカードの説明があるため吟味に時間をかけられないのである。
そこでアリタがとったのは“カタカナ作戦”。

エリックにもわかる食材を選ぶことでわかりやすさ、時間の短縮、方向性の一致を図ったのだ。

これはチーム内での信頼にもつながる、素晴らしいプレイングである。

 

4ピック目、『新婚チーム』オオクラ夫妻の前にオクラが流れてくる。
手を伸ばし、吟味する。
使うのか……
しかしスルー。

 

6ピック目ともなると怪しい食材が目立ち始める。
『ドリームチーム』『同級生チーム』は味の不協和音を避けるため、食材の奇抜さよりも味と組み合わせを重視した選択を取る。

ここのカードパワーよりもシナジーを重視し、デッキの完成度を高める作戦だ。
日ごろの料理経験がピックに活きているといえる。
残りのチームは来るもの受け入れ体制である。

 

だが、どれだけ選択をしても最後の1枚は選べない。

通常のマジックであれば、最後の1枚は使わなければ良いのだが、今回のモダン焼きマスターズドラフトでは、具材を必ずつかいきらなければならない

最後の1枚がこのゲームを左右するといっても過言ではない。

 


『漢飯チーム』に届いたものはなんとバナナ。
しかも手元にはさつまいもまで。
無難な選択を続けた『ドリームチーム』には食パン。
モダン焼きと同時に存在しえない爆弾をどう調理するのか、見物である。
同じく無難な選択の『同級生チーム』にはエリンギ。
1パック目はかなりキレイな食材集めに成功している。
『夜更かしチーム』はシーフード路線を見事に貫いている。
サケモトが「肉欲しい」と言っているのが気がかりではあるが……

 


~2パック目の開封~

各チーム、足りないものを集めることを第一に、コンセプトを伸ばす。
余裕があれば調味料などカットもできるが、果たして――

『遠征チーム』に2つの異変が起こっていた。
カタカナを中心に取っていたのだが、野菜の名前があまりにも多いのだ。

さらには遅れて到着予定のカシハラを迎えに行くため、ドラフトには一時、英語が母国語エリックだけに。

果たして正しいピックはできるのか。

 

異変は『漢飯チーム』にも起こっていた。

無難な選択のはずがバナナピックの動揺が後を引きづっており、気付けばスナック菓子が多数。

ヤマノグチはしきりに「バナナをボーラス様の角にして――」などと食材の違う用途に模索している。

このままでは審査する全員の身が危ない。

 

一方、プラチナプロ所属の『ドリームチーム』はトマトをピックすることで食パンに役割を持たせることに成功していた。

その後も順調に欲しいものが流れてくる。

 

『ドリームチーム』のシギョウは「すーぐプッシュ流してくれる」と余裕しゃくしゃくの様子。

 

2パック目の上座に位置する『夜更かしチーム』フジモトは、「《滅び》があればええねん」と虚勢をはる。

宣言通り、『夜更かし』チームにはメイン食材や炭水化物を多く蓄えている。

もう1つの神話レアである焼きアゴだしまで手にしていた。

まさにマネーピック。

それどころか中華麺が2つ……

なんと、ついにカットが現れたのだ。今回のドラフトのカードプールの中には(中華麺)は6個。つまり、1チーム1個の割合でしか入っていない。

これではモダン焼きが作れないチームが出てきてしまう。

恐ろしい……

 


しかしこの選択が『夜更かしチーム』の災難へとつながろうとは、誰にも予測できなかったのである。

 

 

『新婚チーム』にもメイン食材が多く集まっている。

(鶏肉)(イカ)(山芋)とパワーカードを多くピックしている。

 

ピックしたカードだけで言えば、まさにアブザンのようなドリームピックだ。

挙句には納豆やキムチなど、風味の関係で敬遠されていた2代巨頭まで抑えている。

いったいどのような作戦を持っているのだろうか。

不敵な笑みを浮かべるオオクラは決して考えなしではない。

 

 

こうして全てのピックが終了した。


ホリカワからおなじみのデッキリストが渡される。

どのようなデッキリストができあがったのだろうか。
それぞれのチームは爆弾を処理しつつ、おいしいモダン焼きを作れたのであろうか。

 

次回第2部“モダン焼き構築編”へ続く。

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